キューバ産葉巻専門店 CubanCigar.jp メルマガ 150号(2023/8/22)

 

CubanCigarメルマガ読者の皆さま、ごきげんよう。今年は全国的に猛暑の夏となっていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

前回のメルマガ配信から約1ヶ月間、ニカラグアから持ち帰った試作サンプル葉巻のテイスティングを進めております。
テイスティングにおける評価指標は二つ、一つはアフィショナード基準と同じ100点満点でのレーティング、もう一つはキューバ産近似度です。できればキューバ産のような美味しい葉巻が吸いたいですよね?(私は吸いたいです)

当店で発売中のノンキューバ葉巻については、私の独断でキューバ産近似度を★5段階で評価させていただいています。今回のニカラグア産試作葉巻の合格ラインは、近似度★4.0以上。アフィショナード点数は90点以上を合格ラインと考えています。

【試作葉巻のテイスティング風景】

ニカラグア滞在中は、1週間ずっと試作サンプル葉巻やタバコ葉(フィラー)を吸い続け、日本からキューバ産を持っていっていなかったので、味覚も嗅覚もマヒしそうで辛かったです。なので帰国後は、キューバ産を吸うことで評価基準を正しく保ちつつ、テイスティングを進めています。

写真は庭プールをしながら吸ったコイーバ ロブスト、オヨー ダブルコロナ、ボリバー ベリコソで、今となっては全く輸入販売が出来ないような葉巻ばかりですが、私個人のストックです。店の秘蔵ストックではないですよ。これら個人ストックは、保管期間が長いため熟成されていて、改めて熟成したキューバ産葉巻の美味さに、至福を感じます。

さてニカラグア産の試作サンプル葉巻の評価ですが、中に何本か合格ラインをパスした葉巻があり、ご来店の常連のお客様にテストをお願いしたりしています。評価は上々なのですが、それとは別に、7月下旬に新たな試作葉巻がニカラグアから到着しました。

【新たな試作サンプル葉巻(7月下旬到着)】

何本か試し吸いしたところ、その中に何と、レビュー点数92点、キューバ近似度5.0と評価できる葉巻がありました。「ほぼキューバ産なのでは?これ!」と思った葉巻です。しかもヴィトラはペティコロナ、最もニーズの多いサイズです。ついに凄い試作品が出来たかも…と思ったのもつかの間、何ごとも簡単にはいきませんね。この新規の試作サンプル葉巻、最大の問題点として、1本ごとにボディーの強さがバラバラなんです。これでは商品になりません。

この可能性と問題を同時に秘めた試作葉巻、ここで語り尽くすにはちょっと長くなりすぎるため、恒例となっている8月末のYouTubeライブ配信で、もう少し詳しくお話ししようと思います。

ということで来週8月25日(金)20時からは、今年7回目の「オンラインシガーミーティング(YouTubeライブ配信)」を開催いたします。今回のテーマは「試作葉巻の進捗、どうなってる?」です。私が滞在したエステリで巻かれているクランデスティノスをはじめ、当店発売葉巻の中から気になるものを見付けて、ぜひ当日までにご準備ください。

多くの皆さまのご参加を、心よりお待ちしています。



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・葉巻やキューバの最新情報
・ショップイベントのお知らせ など

Cigar Aficionado は、アメリカで発行されている世界で最も読者の多い、葉巻専門情報誌です。(Insiderは、そのウェブ版マガジンです。)
今回はキューバ産葉巻3種類をCigar Aficionadoレビューからご紹介します。

オヨー・ド・モントレー エピキュア NO.1
4,500円/本
89Point
ヴィトラ: コロナゴルダ
ボディー: ミディアム
喫煙時間: 約 60 分
 

全体的にウッディーなキャラクターのこのトロは、ドローも燃焼も均一です。明確なアーモンドの風味と、ほのかなタンニンとトースト感を感じます。ウッディーなフィニッシュです。

ロミオ・Y・ジュリエッタ ペティロイヤレス
3,100円/本
90
Point
ヴィトラ: ペティロブスト
ボディー: ミディアム

喫煙時間: 約 40 分 

このショートロブストのラッパーは、変則的でいびつな葉脈がありますが、均一に吸うことができます。始めはハーブ、フローラル、木の香りで、グラハムクラッカーの甘みとモカのようなコーヒーが強まりフィニッシュします。

ベゲロス タパドス
2,800円/本
87 Point
ヴィトラ: コロナス エクストラ
ボディー: ミディアムフル
喫煙時間: 約 45 分
 

縮れた葉脈とラフなキャップで素朴な外観が特徴です。最初のひと吸いはグリーンでフローラル、その後オレンジピール、ナッツ、アーシーな風味が広がります。フィニッシュはウッディーです。

今月はアフィショナードレビュー翻訳からキューバ産3本の紹介です。

オヨー・ド・モントレー エピキュア NO.1は、現在当店で販売できているキューバ産葉巻の中でも、比較的大きめのサイズで、それだけでも今は貴重な葉巻ですが、もし充分に選べる状況だったとしてもお薦めしたい、良い葉巻です。89点はちょっと辛口評価ですね。テイスティングした葉巻は製造から日が浅く、まだ若かったのかもしれません。

ロミオ・Y・ジュリエッタ ペティロイヤレスは、ロメオらしいフローラルな香りを持つ上品なペティロブストです。リングゲージも太めなのでば
らつきが少なく、いつも安定した風味を楽しむことが出来ます。90点評価は妥当だと思います。

ベゲロス タパドスは、一度全てのヴィトラが製造中止になったあと、数年の期間をおいて新たなブレンド、ヴィトラとして登場したシリーズの一つです。以前のブレンドは非常に美味しく、製造中止が実に惜しまれる葉巻だったのですが、新ブレンドは、モンテクリストのオープンシリーズを彷彿とさせるプロファイルとなっています。やや淡麗な傾向の葉巻ですが、熟成させると結構美味しくなることがあるので、熟成をおすすめしたい葉巻です。87点は結構な辛口評価ですが、巻きたての若い状態だったのかもしれませんね。

スタッフ通信

CubanCigarスタッフ西村です。
暑さの厳しい夏となっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

先月7月28日にYouTubeライブ配信、「ニカラグア渡航報告会」スペシャルを開催しました。
ニカラグアは、新たな美味しいノンキューバ葉巻をつくり出すことを目的に渡航したのですが、そもそもニカラグアとはどのような国なのか?と思われる方も多いのではないでしょうか。

今回は、このライブ配信の中でオーナー片岡が語ったニカラグア渡航エピソードから、特徴的だった内容を皆さまにご紹介したいと思います。

【ニカラグアの位置、首都】
・太平洋とカリブ海に挟まれた中米にありメキシコとパナマの中間付近。北緯20度付近のキューバよりも赤道に近く、北緯10度付近。

・ニカラグアの首都はマナグア。国際空港は唯一、このマナグアのみ。

【ニカラグアまでの移動】
・地元、北九州からニカラグアの地方都市エステリまで、移動総時間は片道48時間。往復で4日間かかる。とにかく遠い。

・今回はアメリカ ヒューストン(テキサス州)で乗り換え。アメリカ国内で2都市乗り換えのフライトルートもある。

・ヒューストンでのトランジットは、往路19時間、復路17時間で
空港待機は長すぎるためストップオーバー、エアポート付近でホテル泊した翌日、ニカラグアに向かった。

【ニカラグアの首都マナグアの空港近郊】

【ニカラグアの交通】
・マナグアの空港でレンタカーを借り、国道1号線を北上してエステリまで約3時間。やたらデカいフルトレーラーが多いと思ったら、国道1号はパンアメリカンハイウェーで、北米~中米の物流大動脈だった。でも片側一車線、危険な追い越しが当たり前の危険な世界。クランデスティノスの仕入れ元の友人からは「運転しない方が良い」と言われた。

・地方部で見たバス(アメリカのスクールバスの中古)では、何と屋根の上に数十人も乗っており、流石にこれはキューバでも見たことがない。

・地方部ではバイクも主要な移動手段のようで数が多い。大半がノーヘルなあたり、発展途上国感を感じる。

・地方部ではタクシーもあまり走っておらず、バイクタクシーが主流のよう。何故か客席がバイクの前方にあるため、事故ったら客が真っ先にぶつかるシステム。恐ろしくてあんなのには乗れない。

【これは自転車タクシーバージョン】

【食事】
・基本的にキューバとあまり変わらない内容で、パサパサ気味のインディカ米に、チキンソテーとサラダが基本といった感じ。食べられなくはないが、これが続くと日本人には厳しい。

・滞在したエステリには、もちろん日本料理の店などない。

【葉巻工場】

・エステリには大小合わせて約200もの葉巻工場があるとのこと。確かに町中を移動していると、そこここに葉巻工場がある。私が訪問した工場は全て、プレミアムシガーをオールハンドメイドで巻いていた。

・渡航前にアポを取り複数の葉巻工場にサンプルを巻いてもらっていた。オーダーは「キューバ産葉巻に近いプロファイルの葉巻」

【今回メインとなった工場のサンプル葉巻】

・ラッパーがツートンカラーの葉巻をあちこちの工場で巻いている。どう思う?と聞かれたので「好きじゃない」と答えると、その葉巻工場のオーナー(キューバ人)も「自分も好きじゃない」との答え。しかしニーズがあるので巻いているようだ。

・フィラーの巻き方がキューバとは異なり、ロール方式。キューバは蛇腹にたたむブック方式。キューバ式の方がドローが悪くなりにくい。フットの断面を見ると違いが分かる。

・大半の工場で、ローリングマシン(手巻きタバコのローラーの大型版)を使用している。元エル・ラギート工場のマスタートルセドールの友人曰く、「効率的で良い方法だと思う」とのこと。

・葉巻は男女がペアになって巻くのが基本。男性がバインダーまで巻いてバンチまでを作り、女性がラッパーを巻いて仕上げる。男女のペアは、あくまで仕事だけの関係とのこと。

・ドローマスター(吸い込み抵抗を計測する機械)を使用している工場も複数あった。使用していない工場の葉巻は、やはりドロー不良が混じっている。ドロー不良葉巻は重いので、吸う前にだいたい分かる。

【タバコ葉倉庫】
・タバコ葉選別のため、タバコ葉倉庫に行って美味しい葉の選定を試みた。

・エステリ、コンデガ、ハラッパという3つの地区でタバコ葉が栽培されており、それぞれに風味の傾向が異なる。


・倉庫の中は一次発酵が完了していないタバコ葉のアンモニアが強烈で、マスクなしでは居られないほど。(後に慣れると平気になった)これはキューバのタバコ葉一次発酵工場での経験とほぼ同じ。ちなみにここエステリのタバコ葉倉庫で働いている人はマスクをしていない。慣れとは恐ろしい。

【試作サンプル葉巻のテイスティング】
・渡航前に4つの葉巻工場とアポを取っていたが、そのうち1つは先方の都合でキャンセル(急な葬儀とのこと)。


・ニカラグアは公用語がスペイン語(私はしゃべれない)なので、前もって英語通訳者をお願いしておいた。

・3つの工場で試作サンプル葉巻を吸って、評価を伝える。これの繰り返し。やはりノンキューバ産の特徴が強く出ている葉巻が多く、合格点を出せる葉巻はほぼ皆無という結果。

・全体にキューバ近似度2.5~3.0、良くて3.5で、心地よさの足を引っぱる風味がどれも気になる。(人工甘味料、石けん香、タンニンの強さ、青草っぽい風味、スパイシーさなど)キューバ産葉巻のレベルの高さを改めて思い知る。

・約1週間、これの繰り返し。テイスティング後に問題点を説明し、翌日新たなブレンドをテスト。アフィショナードレビュー点数で言うと84~87点の葉巻といった感じなので、味覚と嗅覚がおかしくなりそうだった。しかし20年以上キューバ産ばかり吸ってきた経験から、評価基準が狂うことは無かった。

・巻きたてを吸うので、1ヶ月寝かせたものとは異なるコンディションのため、そもそもテイスティングが難しかった。

・最終的には、各工場で最も良かったブレンドの葉巻を持ち帰り、2週間~1ヶ月寝かせてから再度テイスティングすることに。


【葉巻の外箱ボックス工場】
・葉巻ボックス工場にも行った。木粉舞う埃っぽい工場だったが、完成したボックスの品質は意外にも高かった。

・エステリにはリングを作成する工場もあるとのこと。葉巻産業がエステリで完結している。

【葉巻ボックス工場】

…さて、いかがだったでしょうか?

ご興味ある方は、アーカイブも公開しておりますので、そちらをご覧ください。(約3時間と長いのでラジオ感覚で)

当日のライブ配信中は、視聴者の皆さまから様々な質問をいただき、ニカラグアの葉巻事情について大いに関心をお持ちのようでした。

今回のテーマはかなり特殊でしたが、普段のオンラインシガーミーティングでは「葉巻が好き」な皆様にとって興味深い、葉巻にまつわる色々な話題について、コメント機能で質問や会話されています。まずは気軽にご視聴いただくだけでも、充分にお楽しみいただけると思いますよ。

ちなみに今月は、8月25日(金)20時からスタートです!多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

オヨー・ド・モントレー デュ メール
1,900円/本

ラッパーの色が濃く、香りも良いです。

ロミオ・Y・ジュリエッタ ロメオ No.2
2,400円/本

香りが良く、ラッパーにも艶があります。

ロミオ・Y・ジュリエッタ ペティロイヤレス
3,100円/本

2019年製造ボックス。
ラッパーの色が濃く艶もあり、香りも良いです。

ベゲロス タパドス
2,800円/本

香りが強く、ドローも良好です。

ベゲロス マニャニタス
2,600円/本

2016年製造ボックス。
ラッパーに艶があり、ドローも良好です。

 キューバ産葉巻専門店 CubanCigar.jp
 
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美味しい葉巻との出会いは ココ から