さて、今回のスタッフ通信では、9月と10月に行ったYouTubeライブ配信の話題をご紹介いたします。
主にニカラグアの開発中葉巻の話題ですが、葉巻の熟成について等視聴者の皆様からのご質問もあり、とても内容の濃い配信となりました。
(オ:オーナー片岡 Y視:YouTube視聴者様)
【2023年9月29日YouTubeライブ配信:葉巻開発 進捗報告】
まずは、この配信の前日に届いた試作葉巻第三弾を紹介。
「No.2」「トレペティ」「ダブルコロナ」「コロナ(2種)」「ペティコロナ」「ランセロ」「No.1」「チャーチル」の全10ヴィトラ。ラッパーがきれいで少し赤みが少ない印象。
オ:「ヴィトラの種類を増やせば増やすほどブレンドが大変になるだけでなく、当然ボックスもサイズ別に全部用意しなくてはいけない。キューバ産のヴィトラがあまりに選べない状況なので、この大きさあたりは絶対ほしいよね」というものを10種類まで絞り込んだ。」
Y視:「キューバ産のような複雑かつ洗練された質感を出すのは大変でしょうね」
オ: 「超えるのはちょっと無理かなと思います」
「ハバノスで巻いている葉巻というのは、地域、農園、タバコ葉の品種、リヘロ・セコ・ボラードの採取部位、その後熟成工場に行った後の熟成期間、これらの違いをブレンドしてプロファイルを構築している部分が大きい。
絶対簡単には超えられないけど、ただ皆様が「えっ、これキューバ産?」と錯覚に陥るような葉巻が作れたら良いなというロマンだけは持ってはいます。」
また、多くの試作サンプルシガーを吸って分かった傾向については、リングゲージが大きい葉巻の方が複雑さが現れるな、ということ。キューバ産葉巻を吸ってきた中でもある程度そういう印象はありましたが、使えるタバコ葉の枚数が多いとブレンドの幅が出せるのことが理由でしょう。
ここで、視聴者の皆様が配信を聞きながら吸っている葉巻を伺うと、コイーバのシグロ 4やコイーバ ロブスト、パルタガス セリーP No.2、ベガスロバイナ ドンアレハンドロなど、今では本当に入手困難でレアな葉巻のオンパレード!オーナー片岡も、「皆さんひっそり持ってるんですね…。こっそりと(笑)」と驚いていました。
そして、オーナーより視聴者の皆様に、「(葉巻開発のために)届いたフィラーは公称120ポンド実測130ポンド、重量で言うと約60キロありますが、何本くらいの葉巻が巻けると思いますか?」というクイズを出題。ちなみに、巻いた後に切り捨てる部分があるため、3割はロスで見ています。
Y視K様:ロブストだと2000本くらいですかね?
Y視T様:1500本ぐらいかな
Y視D様:1本10gで計算して、そこからロス3割だと1100本ぐらいですかね
Y視N様:1300本くらいですかね
視聴者の皆様は、色々と考えを巡らせてお答えくださいましたが、正解は4000本。
葉巻が潤沢にあった頃の当店の葉巻売上ランキングは、「パルタガス ショーツ」「モンテクリスト No.4」「ポールララニャガ ペティコロナ」が常に上位トップ3を占めていました。このへんが日本で売れる葉巻のボリュームゾーンで、大きい葉巻はそうたくさんは出ません。そのため、トレペティ~ペティコロナサイズの比重が高い割合いで計算をしています。
視聴者の方からは、「リングデザインについては同時進行で考えているのか」とのご質問もいただきました。
オ:「ブランド名称、ブランドロゴデザイン、リングデザインも考えています。
10ヴィトラあるから10種類作らないといけないというわけではなく、例えばリングゲージ38から52だと、2種類作っておけばどのヴィトラもきれいに巻けそうなので、それでリングデザインを考えている。
ボックスはアンバーニッシュのセミ・ボワト・ナチュール(パルタガス セリーD4などのボックス)で行こうかなと思っています。」
やはり、木の箱で守られている方が葉巻の破損も防げますし、熟成という点でも絶対に木の環境の方が良いためです。
そんな中、視聴者の方からは、ブランド名の提案もありました。
Y視:「十人十色はどうでしょう。これなら強さがバラバラでも、じゃあしょうがないかと許されるのではないでしょうか」
これには、オーナー片岡も「アイデアマンですね、素晴らしい(笑)」と感心しておりました(笑)
ほかにも、「百花繚乱」などの案が出ていました。
オーナー片岡がキューバンシガーというお店を始めた目的が、「葉巻は特別なものじゃなく、一般の人たちが日常的に楽しめる趣味として普及していきたい」と思いがあったからです。
そのため、今回の新葉巻もコロナ禍前のキューバ産葉巻の価格くらいに抑えたいと考えています。今は、初めて葉巻を吸ってみようと思って来た方へ、キューバ産はなかなかお薦めしにくい価格になってきています。せっかく興味を持ってくださったのに、始める前に終わってしまうのも残念なので、「美味しいけど頑張れば週何本か吸えるぐらいの価格帯」で、もっとみんなが気軽に美味しいキューバ産に近い葉巻を楽しめるようにしたいと思って、開発を進めています。
【2023年10月27日YouTube配信:ニカラグア渡航直前 質問大会】
この日の配信では、クランデスティノスのジャパンリージョナルの話題も出ました。
クランデスティノスのパッケージを見ていただければ分かりますが、すごくこだわりがあり、もしかしたらコイーバBHKシリーズのようなボックスになるかもしれない、とのこと。どこかに「日本限定」など日本語が入る予定なんだそうです。
視聴者の方からも「楽しみですね!」「Habanosには日本リージョナルはないから新鮮ですね!」などコメントをいただきました。
Y視:「ニカラグアで吸うフレッシュロールと、発注後店に届くちょっと時間がたったものと味の違いはありますか?」
オ:「かなり違います。昨日今日巻いた葉巻は、バランスがまだちゃんと取れておらず明らかに整っていない感があります。本当に美味しいフレッシュロールと呼ばれるものは巻いてから最低2週間ほど経過した葉巻だと自分の体感では思います。2か月ほどたった葉巻は結構おいしくなっています。」
また、この配信でも色々なご質問をいただきました。
Y視:「1回目のニカラグア来訪は料理が微妙だったみたいですけど、今度の来訪は料理の探求も少ししたりしませんか?」
オ:「今回のニカラグア渡航は、11月4日夕方に現地入りし11日の朝には出発するため、フルで動ける日数が6日間。その中でボックスの打ち合わせ、契約、リングの事、ブレンドそのものとかタバコ葉の調達など、しなければいけないことが諸々ある。」
前回は宿泊したホテルのシャワーのお湯が出なかったりしたため、水シャワーを浴びて風邪をひき、体調最悪な中食事をとるどころではなかったのですが、今回は葉巻工場のオーナーと毎日晩御飯を食べると話をしているので、その方がおいしいというところに連れて行ってもらおうと思っているとのこと。
Y視:「残された灰のあまりの美しさにビックリした事があります。白樺の切り株のような…。これまでにオーナーは「秀逸な葉巻は残された灰も美しい」と思った記憶はありますか?」
オーナーとしては「美しいとまで思ったことはない」とのことですが、配信中に吸っていた開発中の葉巻がどういった灰を作り出すのか、ご覧いただきました。