シガーを過加湿・過乾燥にすると…
シガーは、温度約16~18℃、相対湿度70%で保管するのが良いとされている。
では葉巻を乾燥させすぎるとどういう状態になるのか?
実は私はずいぶん昔、葉巻と出会って間もないころ知識のなさからこの経験をしてしまったことがあるのだが、結論から言うと…乾燥でパリパリになってラッパーが外れてしまう。ラッパーが取れてしまうので葉巻の形状が保てない状態になり、それでも無理をして吸ってみようとカットしたところ、ヘッドがボロボロの粉々になってしまった。なるほど、湿度を保たないといけないわけである。
では逆に、過加湿にするとどうなるか?
これは単純にカビが発生しやすくなる。幸い私はまだ青カビを葉巻に見たことはないが、ブルームとは異なる白カビは見ることがある。葉巻の味わいに特に影響はないので、刷毛などで払ってから吸えば良いのだが、密閉度の高い容器内で湿度が高すぎると白カビの発生が多くなるようである。
それともう一点、過加湿には大きな問題がある。
昨年の2月、東京は表参道のとあるシガーショップで葉巻を購入しようとしたところ、ウォークインヒュミドール内の天井から、まるで滝のように蒸気が噴出されていたので、驚いて湿度計を見ると95%だった。葉巻を手に取ってみると、さながら汁を吸った高野豆腐状態で、とても火が着きそうには思えない。
名だたる商号を冠したショップだったので、何か特別な理由でもあるのかと思って理由を聞いてみたところ、「マネージャーが、湿度高めが好きな方なので…。」との答えが返ってきた。
シガーショップにもいろいろな管理方法があるものだと思いつつ、何本かのシガーを購入し店を後にしたのだが、帰ってからその葉巻を薫らしてみたところ、ブーケすなわちあの豊かな香りが完全に飛んでしまっていたのだ。
過加湿状態のシガーは、スモーキング自体にも悪い影響を与える。
何せ湿気すぎているので火がすぐに消える。何度も着火しなおさないといけないのも面倒だが、そのことよりも、クールスモーキングできないので、味わいが大きく落ちると感じるのだ。
パイプを吸う方は良く解ると思うのだが、湿気の多い葉でパイプを薫らすと、どうしても燃焼温度が高くなってしまう。水気の多い葉は充分な煙が立ちにくいのと火が消えやすいことから、どうしても無意識に吸い込みが強くなり、その結果パイプが持てないほど燃焼温度が上がってしまうこともある。
葉巻の場合は持てないほど熱くなることはないが、やはり着火部では同じ現象が起きていて、クールスモーキングとはほど遠い状態になるわけである。
やはりシガーは、湿度70%で保管されたものが美味いようである。
本ブログ拝見しまして、この記事だけにはコメントしたくなりました。私もその 「名だたる商号を冠するショップ・笑」で同じ経験をしており、購入した #2は全く異なるものでした。
余談ですが、ネット上で購入した 2004LE Cohiba Pyramides、久々に味わう極上な煙でした。そういつもBEHIKEは吸えませんので。機会があれば是非。
コメントをいただき、ありがとうございます。過加湿は葉巻をダメにしますね。
コイーバ ピラミデスですか、良さそうですね。2011ELに久々のコイーバが登場しましたが、これは素晴らしかったですよ。エスプレンディードスを越えている感がありました。