2010年5月 キューバ葉巻買い付けレポート
約2年ぶりとなってしまいましたが、2010年4月末にキューバで葉巻の買い付けを行ってまいりました。買い付け品は以下の内容です。
・Cohiba Siglo I ×4箱
・Cohiba Siglo II ×2箱
・Montecristo No.4×4箱
・Por Larranaga Petit Coronas ×1箱
・Hamlet Custom Cigar(サロモネス)×20本
当店でも葉巻購入ランキングで常にトップ3に入る、高い人気のポールララニャガ ペティコロナは当初5箱購入予定だったのですが、残念ながら現地で1箱しか見つからず貴重な1箱となってしまいました。
その他にも、もし見つかれば5箱ずつ計10箱購入予定のレアシガーがあったのですが、やはり簡単には見つからず、購入することが出来ませんでした。残念です。
今回の買い付けは私ではなく、当店の新人買い付けスタッフMiwaが行ってまいりました。名前から分かるとおり彼女は女性スタッフで、葉巻の買い付けは初めてです。
そのため彼女とは出発前に何度もミーティングを行い、特に「買い付け葉巻の品質鑑定」と「帰国時持ち帰りの葉巻保護」について詳しく教えておいたのですが、彼女はいざ買い付けという段階で驚くべき方法で買い付けて来たのでした。
その方法とは…、買い付け後の彼女のメール報告をご覧下さい。
まず、買ってくることが出来たシガーをご連絡します。
Siglo I 4箱
Siglo II 2箱
Montecristo NO.4 4箱
Por Larranaga Petit 1箱
上記はすべてハムレットに手配してもらいました。Montecristo以外は葉巻の状態ハムレットが確認してくれています。Montecristはハムレットに言われた店で買いましたが、シールがしてあって中身確認は出来ませんでした。 Por Larranaga は最初3箱あるといわれたのですが、2箱はダメージが大きかったため販売取りやめになりました。
Montecristoが見つからず、日本でわさびを見つけられない状態だ!とハムレットは言っていました。
ハムレットがいろいろ当たってくれて、タクシーの運転手さんに道を説明してくれて買いに行きましたが、私にはそこが一体どこだったのかも良くわかりません。観光地のようで、たぶん世界一長いと言われる葉巻が飾ってあったので、写真も撮ってきました。 葉巻を巻いているおじいさんは僕はホセのホモ友だ!と言い続けていました(笑)
上記以外にホセがカサまでハウスシガーを20本届けてくれました。
ホセは忙しい中&ものすごいスコールの中家まで来てくれて申し訳なかったです。すごくお忙しそうでした。6月はほとんどヨーロッパに出ていてキューバにいることはあまりないそうです。ホセが写真よりも若くてハンサムで驚きました(笑)
最初にこの報告を読んだときには唖然としましたね。「あの伝説のマスタートルセドール・ハムレットにお使いを頼んだの!?」…と(笑)
いずれにしろ彼女はとても明るい性格で、そのうえエンターテナー気質なので、ホセとハムレットにかなり気に入られたようです。
なお、ギネス級ロングシガーを巻いているおじさんはJose Castelar Cairo氏です。私の友人であるHabanos S.A.のホセの名誉のために言っておきますと、彼には奥さんも子供もいますのでホモではないと思われます。
さて次は、今回買い付けのハムレットのシガーの話をしましょう。
前回2008年に買い付けの際は、ノンギャランティーの葉巻が50本まで持ち出し可能だったのですが、今回は持ち出し制限量が20本と厳しくなっていたため、サロモネス20本のみを仕入れました。
ホセがMiwaにハムレットのシガーを届けてくれたあと、彼からメールが届き、この20本の葉巻についてのハムレットのコメントを伝えてくれました。
ハムレットによると「これらは薫らされる準備ができているが、さらに熟成する可能性がある」とのこと。
ハムレットから準備が出来ていると言われてしまっては、火を着けないわけにはいきません。早々と昼間っからサロモネスを薫らすことに決定です。RG57×184mmですから長期戦の覚悟です。
ヘッドがフィグラドですので、カットはフラットカットです。
キューバからはポータブルヒュミドールバッグ保管で持ち帰ったので、湿度もベストコンディション、気持ちよくスパッとカットが決まります。
そして、細く絞り込まれたフットへ着火して一吸い。
おぉぉ、これこそハムレットオリジナルのブレンドです。ドローはパーフェクトできつすぎず緩すぎず、そして一口目からいきなり複雑で芳醇な香りが立ちのぼります。この味と香りの立ち上がりの何と素早いことか。
しかしそれにしても相変わらず強いです。前回注文時に「リヘロを多めに」と言ったのをまだ覚えているのか、今回も明らかにフルボディーな葉巻に仕上がっています。
風味の基調は、正統派キューバンと言って間違いない香ばしさと甘さなのですが、どの既存ブランドとも違う風味です。ありきたりな言葉で言えば、ほおばったローストマカダミアナッツを噛みしめながら、上質な豆でいれたカプチーノを飲んでいる感じとでも言えばいいでしょうか。しかし実際はこんなものじゃありません、もっと良いです。
そして若いフルボディーシガーにあるような角の尖った辛味やえぐみは一切無く、全ての味わいが一つの丸い形を作っているかのような柔らかな風味です。ボディーは強いのですが、驚くべきバランスの高さなんですね。
香りにはかすか花の芳香が混じり、その香りを感じるたびに、我知らず笑みがこぼれそうです。
葉巻と出会ったこと、キューバにホセやハムレットという大切な友人がいることに感謝せずにはいられません。葉巻を薫らす時、いつも必ず感じられるわけではないのですが、この葉巻は間違いなく「至福の時」を過ごさせてくれる葉巻です。
惜しむらくは、ここがお気に入りのバーではなく会社だと言うことですね。
周りのスタッフは忙しく仕事をしてくれており、一人葉巻を薫らす私は完全に浮いた存在です(笑)
今回の買い付けで事前ご予約を下くださいました愛知県K.T様、また今後当店からこの葉巻がプレゼントで届く幸運なシガー愛好家の皆様、この葉巻を薫らされる際は是非、一番のお気に入りスペースでお楽しみ下さい。
最後に、ホセとハムレットからの贈り物を紹介します。
ホセがMiwaにことづけてくれたプレゼントは、Havana Club 7Anosの新デザインラベルのラムです。2010年5月上旬時点ではまだ市場に出回っていないそうなので、日本では初紹介かもしれません。ラム好きの友人がいるので、これはお気に入りのバーに持ち込んでモヒートにしてもらいましょう。
ハムレットからは10本のシガーをプレゼントされました。5本はハムレットの巻いたロブスト、他5本は以下のシガーです。
・モンテクリスト No.2
・ロメオ・Y・フリエタ No.2 チュボス
・H.アップマン コロナスメジャー チュボス
・パルタガス コロナスシニア チュボス
・パンチ チャーチルズ チュボス
中でもモンテクリスト No.2の外観が凄いんですよね。レギュラーヴィトラではありますが、どんな味わいなのか大いに楽しみです。
Muchas Gracias! Jose, Hamlet!
買い付けスタッフMiwaの撮った写真を、後日追加でアップする予定です。当人曰く、写真の腕前がかなり怪しいそうなので、どのような写真が届くのかわかりませんが、期待せずにお待ち下さい。
キューバでの買い付けのエピソードや、買い付けたシガーのレポートを楽しく拝読させて頂きました。
僕もいつかキューバに行って、現地で冷えたモヒートを飲みながら、美味しいシガーをくゆらせたいものです。
楽しく読んでいただいたとのことで嬉しいです。コメントありがとうございます。
本来の葉巻の話からは脱線してしまうかもしれませんが、次段では、新人スタッMiwaの写真と痛快エピソードがお届けできればと思っています。葉巻でも薫らしつつ、楽しみにお待ち下さい。