Cohiba Behike Behike(BHK)52、54、56
去る2006年に40本入り限定ヒュミドールが18,000ユーロ(1箱220万円/1本約55,000円)という、破格の価格設定でリリースされたCohiba Behike(コイーバ ベイーケ)ですが、満を持して日本国内でもレギュラーヴィトラとして発売開始です。
ベイーケには、メディオ・ティエンポ(サン・グラウンタバコの上部2枚の葉、非常に強い風味を持つ)と呼ばれる特別なタバコリーフが使用されています。これはキューバの中でも最高のタバコ葉を生産する土地として知られるブエルタ・アバホ、その中でも特に上質葉を生産する限られた地域、サン・ファン・イ・マルティネスとサン・ルイスで収穫されます。
この特別な葉が葉巻として巻かれるのは名門「エル・ラギート」工場です。
ヴィトラは、BHK52、BHK54、BHK56の3種類。各数字はリングゲージを表し、ロブストのリングゲージ50と比較してもかなり太いシガーであることがわかります。
ヴィトラの工場規格名はそれぞれ、ラギート4,5,6が命名されており、ベイーケが特別なヴィトラであることが伺えます。
・コイーバ BHK52
『 97 』ポイント
119mm×20.64mm
・コイーバ BHK54
144mm×21.43mm
・コイーバ BHK56
166mm×22.22mm
またアメリカの最もメジャーなシガー雑誌「シガー アフィショナード」で2010年中に実施されたシガーレーティングでは、BHK52が「97ポイント」という驚異的な点数でトップの栄冠を得ています。
写真左からBHK52、BHK54、BHK56の3種類のボックス。各10本入り
さて、この葉巻をあらためて眺めてみると、外観からも特別な葉巻という風格が感じられます。リングにはフォログラムが施され、きらびやかなベイーケオリジナルのリングがおごられています。ラッパーは葉脈がほとんど見えないスムースさで、通常のコイーバよりもさらにムラのない均一な色合いです。
火を着けると、意外なことにミディアムボディーでスモーキングがスタートします。メディオ・ティエンポは風味の強い葉なので、いきなりフルボディーで迫ってくるかと思いきや、意外な穏やかさです。味わいは、ココア、優しいウッドの香りを基調に、メープルシロップの甘味が加わります。そして2センチほど燃え進んだところでカラメルの風味が加わったかと思うと、まるで一気に花が開花したかのように、あらゆる甘味、香ばしさ、香りが押し寄せてきます。まさに鼻腔と口腔が香りでいっぱいに満たされる感じです。
中盤からは急激にフルボディへと変化してきます。そして後半はコーヒーの風味が加わり、ウッディーさが強まります。
この他に、ベイーケならではの特徴として気付いたことは、ものすごいパワーで迫り来る香りの割には、煙の量が思いのほか少ない事です。また灰は通常のキューバ産葉巻よりも明らかに黒い印象です。メディオ・ティエンポは油脂分の多い葉なので燃えにくいはずなので、この辺りが関係しているのかもしれません。(不思議に思われるかもしれませんが、タバコ葉は、油脂分の少ない下の方の葉ほど良く燃えます)
最後に、この素晴らしいシガーを薫らされる方に私から是非お願いしたいことがあります。
それは、出来るだけ長く灰を残しながら薫らしてほしいということです。この点に注意して薫らしていただければ、その意味がわかっていただけるものと思います。
Cohiba Behikeは高価な葉巻であることに間違いありませんが、価格にあった価値を十分に持った葉巻です。仕入れが出来る数量が限られていますので、売り切れる前に多くの方にお楽しみいただければ幸いです。
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