ラッパーの加湿作業

葉巻工場に入荷して一旦保管室で保管されたラッパー(カパ)は、葉巻の製造に使用される分量に合わせて必要量を、午前中の早い時間帯にモハという加湿作業を経ます。コロホ種という品種から採取されるラッパー(カパ)用タバコ葉は、薄く滑らかで非常に繊細な性質をしており、水気を与えることでシルクのような滑らかさを持ちます。
モハは、葉巻を巻く作業上必要となるしなやかさと破れにくさ、つまり伸縮性ををラッパー用タバコ葉に持たせるために行われます。


モハを行うために葉の根元を縛って束にされたラッパー(カパ)。


以前は手作業で行われていたモハですが、現在ではHabanos S.A.の葉巻工場でも機械化されています。機械式のモハの装置は、2000年ごろにまずエル・ラギート工場で導入され、H・アップマンでは2004年から、ラ・コロナでは2005年から使用されています。
機械化導入の理由を尋ねたところ、葉巻の品質向上が目的とのこと。手作業でモハを行うよりも均一に水気を与えられるため乾湿の収縮ムラが出にくく、最終的な葉巻の仕上がりが向上するようです。

モハは午前中の早い時間に行います。何故かというと、ハバナは昼になると湿度が高くなるので、そうなるまえに作業をすることで湿度を管理しやすくします。


モハの装置内では葉をつるした棒が回転して、霧状の水がかけられます。マデューロで約2時間、クラロで45分程度モハが行われます。
モハを行うとアンモニア臭が発生するので、モハの装置内は気密性の高い造りになっています。

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